写真と回路図 1

  
   フットスイッチはNIHON KAIHEIKI SB-25と言う物でしたが
   このセットには合いませんでした
   リレーは手持ちの物を使いました OMRON G2V-237P

FET 2石オーバードライブAMP < OD-FF1 >

電源           9V用ACアダプター
増幅率          37dB (72倍)
周波数特性      25〜200KHz -3dB
入力インピーダンス  470Kオーム
出力インピーダンス  400オーム
残留ノイズ        0.3mV (VR MAX)

FETを使用して真空管の音を狙ってみました。
はじめの設計では増幅率を45dB(180倍)にしましたが大過ぎたので37dBに落としました、 周波数は高域まで延びていますがそれほど必要なければ高、低域カット用のコンデンサーを付けて帯域を落とし好みの音質に調整してください。

フットスイッチは手持ちの物を使用しましたがこのスイッチはシールドが効いていないので回路が不安定になりましたのでリレーを使用しました、後にミヤマのDS-008に変えたところ大変良好でリレーの必要は無くなりました。
ACアダプターはエフェクター メーカーの9V表示のものですが無負荷の時の電圧が約13Vありましたからこれを使用しています。

写真には低域カット用の切り替えスイッチが写っていますが現在は使用していないので回路図には書いてありません。
(2001/09/10)


1.5Vまたは3V用オーバードライブAMPの製作  < OD-FF3-TB >

最初に製作したオーバードライブAMPはACアダプターを使用していましたが今回は乾電池を使用したものを紹介します。
ただ電池にしただけでは面白く有りませんので単3電池一本の1.5Vまたは二本の3Vで動作するものを製作してみます、006Pと比べれば電流容量が5倍以上大きいですから頻繁に電池を交換しなくてすみます。



電源電圧      1.5Vまたは3V
増幅率        30倍  (1.5V時 11.5倍)
周波数特性     45Hz〜120KHz -3dB
クリッピング入力  20mV〜100mV VRで可変 
入力 Z       470Kohm
出力 Z       440ohm
残留ノイズ      0.02mV

上記の回路図は3V用ですが1.5V用でも同じです、ただし1.5Vの時はR2とR3を 510ohmに変更してください、FETによってはこの値にならず調整が必要になるかもしれません。またインジケーター用のLEDは点灯しませんからこの回路はつけなくても良いでしょう、私は3Vで製作したのでLEDもつけました。

DIST-VR 100ohmを回すと増幅度が6dB変化します、DRIVE-VRを回したときと同じではないかと言われればそれまでですが.....(VRツマミが三個ついていると格好良くみえそうだから)
今回は出力トランスもつけてみました、型番はST-72です。市販されているトランスはこちらの希望するようなものがなかなか見つかりません、Trの負荷を軽くしようとすると出力電圧が取れないし、出力電圧を大きくしようとすると負荷が重くなると言う具合です。
トランスを付けなくても良いのならLEVEL-VRを10Kohm位にしたほうが良いでしよう、その時はゲインが上がりすぎるのでDIST-VRと100uFをはずしここへ固定抵抗の100ohmを付けてください。
また切り替えスイッチをつけてトランスとダイレクトを選択できるようにしました、ダイレクトの時はキレの良いスピード感のある音が、トランスの時は真空管に近い音がする  かもしれません。

電源のON-OFFは出力プラグの抜き差しで行います、電源を切る時には必ず出力プラグを抜いてください。出力ジャックはステレオ用のものを使用します。

電圧が下がっても大丈夫か?

1.5V用のAMPは電圧が少し下がっただけで動作しなくなっては困りますのでどれ位の電圧まで動作するのか確認をしておきます、可変DC電源で電圧を下げていった所 1V以下でも正常に動作していました、但し増幅率は下がります、これで電圧が少しくらい下がっても安心して使えることがわかりました。


配線の色ですが私はその時の気分で勝手な色を使っていますから参考にしないでください。(本当はちゃんとした決まりがある)

製作

製作はまずTr1の回路を作り動作の確認をします、発振器とオシロスコープが必要です。 測定は難しいものではありません、測定の要領がわかってくれば自分の製作技術も上がるし、何よりも自作した物に自信がもてます。
Tr1の部分の動作確認が出来たらTr2の回路を製作し動作確認をします、 このように製作途中のひとつひとつを確認してゆけば完成させたものをテストしたら動作しなかったと言うようなことが少なくなります。
全てすんだらケースの加工をします、穴あけは現物を合わせながら穴を開けてゆきます、加工が終わったら部品を取り付け配線をしてゆきます。

アースは入出力ジャックの端子にアース母線を張りここに全てのアースをもってきます、 そしてこのジャックのところでシャシーにアースします。確実にシャシーにアースされているかテスターで確認します、これが不完全ですとノイズが出ます、また写真中央のDIST-VRですがこのタイプはVRキャップが絶縁されていますからここもアースします。

下図に実体配線図とプリント基板図を示します、出来るだけ注意をして書きましたが間違いがありましたらお許しください。
プリント基板図は部品の付く方向から見たもので半田面は裏側になります。
プリント基板に部品を付けるときリード線をとりつける端子も出しておきます、1mmのメッキ線を1cmに切り下を1mm曲げてL形にしプリント基板に差し込んで半田を付けます、こうしておけば配線をする時たいへん楽になります。
アルミケースはタカチのTS-11をフットSWはミヤマ DS-008を入出力ジャックはモノ用とステレオ用を一個ずつ、 トランスとダイレクトの切り替えSWはミヤマMS-500Fを、 VRは一般的なものを使用しました。



プリント基板図は拡大してあります。
トランスを基板に付ける時は基板に2mmの穴を開けそこへトランスの足を差し込んで裏側を半田付けしてください、トランスのケース部分がアースされても良いです。
また基板をケースにネジ留めする時は5mmのスペーサーで浮かせてください、LEDは3mmの穴を開け接着剤で留めてあります、電池ケースは裏蓋に両面テープかネジ留めします。
シールド線は使用していませんが十分低ノイズです。

尚、ここに製作しているエフェクターはみな広帯域になっています、あとは貴方の好みや使用機器に合わせて高低域をカットしてもよいでしょう、もちろんこのままでもOKです。
製作は配線図とプリント基板と実体配線図とを見比べながら行えばそれほど難しくはありません、皆様も自作をして自分だけのものを作ってください。        (2002/03/20)

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