FUZZ rite




写真の右側がオリジナルのFUZZ riteで左側がコピーした物です、 使用しているトランジスターはTZ-82と言う型番が書いてありましたがどのような規格の物か全く不明です、形状は2SC-945と同じ様でシリコンTrと思われます、コピーした物もシリコンで製作しました。
コンデンサーは丸形の安物のセラミックコンデンサーが使われていました。
回路図の発表はここでは控えさせていただきます。
インターネットで検索してみましたが公表されていないのか発見出来ませんでした、回路図は設計者の著作物であり他人が勝手に公表する訳にはいきません。
インターネットで調べて行くとよく似た回路図が有りましたのでその回路図を載せておきます、名前はrite Fuzzと書いてあります、C.Rの値は違いますが回路は非常によく似ています。
このFUZZ riteは当時の雑誌の広告を見ますと中古でも高額の値段が付いていました。
(2001/12/18)



その後インターネット上にFuzz Riteの回路図があるのを見つけましたので載せておきます。



周波数特性のグラフはこちらです。


 Fuzz rite レポート

Fuzz riteを製作しましたのでレポートします。
今回もケースはFuzz toneと同じ箱型のものを使用しました、型番はタカチ YM-180です、そのためフットスイッチは使用せずトグルスイッチにしてあります。
回路は初段の出力信号と二段目の位相が反転した信号とをDEPTH VRで混合し取り出しています。
昔、Fuzz riteのコピー物を製作した時、オリジナルの基板から回路図を採ったのですが、どう考えても役に立っていないと思われるコンデンサー(4.7uF)が一個ついていました、このコンデンサーは何の役目をさせていたのでしょうか?  インターネットで入手した回路図には4.7uFのコンデンサーは書かれていませんでしたが、本機もオリジナルと同じということで、このコンデンサーを取り付けてあります。

使用したトランジスターは2SC945です、抵抗は1/4Wカーボン抵抗、コンデンサーはフィルムとスチロールコンデンサーを使いました。プリント基板はエッチングして作りましたが、オリジナルとおなじパターンではありません。


電源電圧      9V
増幅率       55倍 (f=5KHz)
周波数特性    900Hz〜55KHz (-3dB)
入力Z        42.5Kohm  (5KHz)
出力Z        4.75ohm
残留ノイズ     0.1mV

周波数特性は中〜高域で低域はありません。
このFuzz riteの波形は他の、たとえばFuzz FaceやFuzz toneの様に素直??な波形をしていません。下の写真はDEPTH VRを左から右回りに回していった時のもので、左側がVR最小、次が9時の位置、右側が12時の位置のものです、このVRは中間(12時)あたりにした時ゲインがもっとも低くなる所で、そこから右へ回しても左へ回してもゲインは上がります。 (IN=10mV  f=5KHz)

写真左 VR最小       中 VR9時         右 VR12時

それからこの波形を見ていて気が付いたのですがDEPTH VRを中間(12時)付近にした時、出力した信号が入力信号の2倍になっています、これはオクターバーと同じです。下の左側、2現象の写真、上の波形が基本波、下側が2倍になった出力波形で、見易いように拡大してあります、きれいな波形ではありませんが、周波数カウンターで確認しましたところ確かに2倍になっています。 (この波形は初段と二段目の波形が打ち消しあって、残った歪み波形の様でもある)
このDEPTH VRはいつも同じ位置でオクターバーになるのではなく、入力信号の大きさや周波数によって少しずつ替わります、また、周波数が2倍になったとしてもその出力電圧はかなり小さなものなので、音として聞くことが出来るかどうか解かりません。

写真左、VR12時の時    写真中、VR3時の時、   右側は最大の時

Fuzz riteはDEPTH VRによって出力波形が大幅に変化します、この独特の波形がFuzz riteの音を作っているのでしょう。
(2003/12/15)

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