真空管式イージードライブ 、ディストーション/ブースターの製作  < ES-1  ES-2 >

ハンドメイドプロジェクトに載っているFET一石のイージードライブ回路を真空管に置き換えて製作しました。


ES-1は12AX7Aの片側しか使っていないのでもう一方は遊んでいます。
LEVEL-VRに高抵抗を使用していて出力インピーダンスが高い。
シールド線を引き回すと高域低下を起こす。
次段に繋ぐAMPの入力インピーダンスが低いとインピーダンス ミスマッチングが起きる。
もう少しゲインを上げるならカソードバイパス コンデンサーを入れても良い。

バラック セットでテストしましたがケースへ入れて完成はしていません。
ES-1は一段増幅回路でES-2はそれにカソードフォロアーを付けたものです、ES-2とOD-V1はほとんど同じ回路ですが、ES-2の方はカソードにVRを付けて動作点を可変できる様にしてあります、このCTRL-VRをまわすことにより、歪みの無い信号から下側がクリップした信号までコントロールすることができます、クリッピングに必要な入力は約30mVでそれ以下では歪みません。

プレート負荷抵抗(R2)100Kohmは47Kohm位まで下げてもOKです、またCTRL-VRも1Kohm〜3Kohmの範囲なら大丈夫です。
12AX7Aは手持ちのものでテストしました、メーカーは松下、東芝、NECです、すべての真空管が同じような歪み方をするのではなく大幅に歪むものもあれば、わずかしか歪まないものもあります、尚、外国製の真空管は持っていないのでテストしませんでした。

電源電圧は6Vです、ACアダプターは出力電圧がDC 9V〜12V、電流は500mA位のものを使用してください、ヒーターだけで300mA流れます。

製作は増幅率が低い為、かなりラフに配線しても発振等のトラブルは起きないと思います。

注意  本機は入カインピーダンスが高くはありません、その為にこのアンプの前に接続される機器の出カインピーダンスが高いと、入カ部分で信号がかなり減衰してしまいます。
(2003/02/10)


イージードライブ  スペシャル バージョン ---  オーバードライブ/ディストーション < ES-15S >

イージードライブAMPの製作第二弾です、ケースを小型にしてギターに直接、接続できるようにしました。


電源電圧        1.5V
増幅率         7倍  (2SK-369GRにすると約14倍)
残留ノイズ       0.02mV
クリッピング入力   30mV

FET 2SK-117GR、又は2SK-369GRの一段増幅で電源は単四乾電池一本です。
DIST-VR 1Kohmとパラに電解コンデンサーを付けてゲインを少し上げました、このVRの調整で信号の上下のどちら側でもクリップさせることができます、(但し上側のクリップの方は少ない) またドレイン抵抗も1Kohmと小さくして出力インピーダンスを下げています、これでシールド線を引き回しても高域の低下が防げます。クリッピング入力は約30mVでこれより小さな信号では歪ません。
電源の切り入りは出力側のプラグの抜き差しで行います、電源を切る時はプラグを抜いてください。

下に実体配線図とプリント基板図を載せました、基板の銅箔はエッチングせずにカッターで切り取っています、その方法は、プリント面に鉛筆でパターン図を書きます、あまり複雑な図ですと切り取るのが大変ですから、なるべく直線にします、そしてこの線にそってプラスチックカッターで切れ込みを入れます、そして剥がす部分の銅箔の隅をカッターで少しめくり上げ、そこをニッパーではさんで銅箔を剥がして行きます、簡単な基板一枚を作るならこの方法が良いと思います。

基板は拡大してありますから製作する場合は現物に合わせた大きさにしてください、図は半田面から見たもので部品は裏側につきます、この基板をVR-1Kohmの端子へ直接、半田付けしています、ここまで出来たらケースへ入れる前に動作確認をしておきます。

入力プラグの取り付けはプラスチック部分(写真の黒色の所)を金切ノコギリで半分に切りシャシーに取り付けます、あまり強く締めすぎてプラスチックを割らないようにしてください、この部分は金属製の方が良いかもしれません。

ケースはタカチ YM-80を使用しました、大きさは8X5X3cmです、電池ケースはシャシーへ接着剤で留めてあります、取り付ける場所はトグルSWの下です、他の部品と接触しない様にしてください。出力ジャックの位置決めも注意します、上過ぎるとVRに当たってしまいます、また下過ぎると裏蓋が当たります。

上下のケースをネジ留めする時、プラグ側につけるネジの頭が出ているとギターを傷つけますから、皿ネジを使ってケース面から頭が出ないように注意してください。

 
(2003/03/15)

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