パワー管変更

パワー管を6V6GTから5881、6L6GC、EL34、KT88に変更してみます。 各管をそのまま差し替えても大丈夫です、調整の必要はありません。 (バイアス値や負荷インピーダンスが違いますが、気にしなくても良い)  最大出カはどの真空管に取替えても約4Wで、大型管に取り替えても出カ増加はありません。 出カ波形が矩形波になるまで入力を上げると、6V6GTは6W、他の球は7W近くまで出カが上がりました。

                                   JAN-CKR-6V6Y  メタル管を付けたところ

メタル管はガラス管より少し細めですが背の高さは変わりません。 この管はかなり古い物でいつ頃から私の家にあったのかわかりません、2本あればペアーになるかも知れないのですが残念なことに1本だけです。 箱に入っていましたが新品か中古かもわかりません。 おそらく40年以上も前から一度も使っていませんから、ずっと冬眠状態でいました。 (JAN-CKR-6V6Yはアメリカ製の軍用管  製造されたのは1950年頃だと思います)
今回使用するにあたり、眠っていた状態から一気に100%近い動作をさせるのは危険ですから、ヒーターと電極を少ない電圧と電流で徐々に目を覚ませるように約30時間かけてエージングを行いました。(エージングは先にヒーターを行いその後に電極を行う)
この古いメタル管は現在作られている最新管ほど無理が効くかどうかわかりません、ギターAMPの様にフルパワーを連続して出すような所には向かないかも知れません。 それから中が見えませんからヒーターの点火も電極の様子もわかりません、また動作中は触れないほど熱くなります。 このメタル管は現在でも入手可能です。

     6L6GC                               5881

     EL34                               KT88 

6L6GC、5881、EL34、KT88は旧ソ連のソブテック製で、1995年に購入しました。この頃が旧ソ連製真空管の一番安い時で、6L6GCはペアーで900円だったと思います、また、ここでは使っていませんが6BQ5はペアー管が500円でした。 この時は自分が使うつもりの真空管を少量買っただけでしたが、いま思えばもう少し余分に買っておけばよかったです。 今は皆3〜4倍の値段になっています。


5Y3GTと6V6GTは背丈が同じ位なのでAMP全体のバランスが良いです、大型管は太くて背が高いので目立って私は好きな形です。 本機は出カトランスが貧弱で見栄えが悪いので大型管を取り付けても格好が良くありません、手持ちのトランスを使いましたのでこの様な外観になりました。

出カ管は上記の他に6Y6GA、6K6GT、KT66、KT99、6GB8、350B、6550、6CA7などがそのまま差し替えて使用できると思います。
10種類以上の出カ管、それと真空管メーカーの違いなどを組み合わせると、このアンプ一台で無限の音質の違いを楽しむことが出来ます。
10種類以上の出カ管をそのまま差し替えて使えますが、最適な動作をしている訳ではありません、各管を最適に動作させるには調整が必要です。
シングルAMPですから出カ管は1本で良く、球の出費はP-Pアンプの半分で済みますから経済的です。

注意
オリジナルのフェンダーチャンプ AA764の出カ管を6V6GT以外の大型真空管に取替えるのは好ましくありません、電源トランスのヒーター巻き線に余裕が無いかも知れません。 出カ管を色々取替えできるのは本機に限ります。 詳しくはフェンダー ツイードデラックス 5E3 「パワー管変更」のページを参照して下さい。

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